ボタニカル展に寄せて
3月から始まるボタニカル展に際して、工芸館から質問シートなるものを渡された。 その中の、あなたにとってのボタニカルとは、という質問を見たときに思い出されたことがたくさんあったので、少し書いてみようと思う。 ボタニカル=植物からつくられた、植物由来の、 植物を思い浮かべるとき、一番思い出すのは幼い頃からの家族との時間。 私の家の庭にはたくさんの植物がある。 松、泰山木、椿、山茶花、サルスベリ、シュロ、コブシ、柘植、ボケ、などなど そのいろいろの木々の一部は、祖父が植えたものと聞いている。 それは私が生まれる何年もまえのこと。 祖母は庭で育てた花を町へ売りに行っていた。 ガーベラ、バラ、菊、ミヤコワスレ、が今思い出せるその当時の花。 夏の暑い日に、父に名前を聞いたモミジアオイ。 モミジに似た形の葉っぱで、真っ赤な花を咲かせる。 辞典で一緒に探して確認したことを覚えている。 今は母と二人、季節ごとに咲く花を大いに楽しんでいる。 特にオオヤマレンゲと泰山木は、とても良い香りがするので蕾ができると枝ごと切って、玄関や部屋のなかへ。 咲いたら1日しか持たない